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<?xml version='1.0' encoding="UTF-8"?>
<!-- $Header: /var/cvsroot/gentoo/xml/htdocs/doc/ja/Attic/ltsp.xml,v 1.1 2003/12/28 03:22:11 nakano Exp $ -->
<!DOCTYPE guide SYSTEM "/dtd/guide.dtd">

<guide link="/doc/ja/ltsp.xml">
<title>Gentoo - LTSPガイド</title>
<author title="Author">
    <mail link="lanius@gentoo.org">Heinrich Wendel</mail>
</author>
<author title="Author">
    <mail link="josiah@ritchietribe.net">Josiah Ritchie</mail>
</author>
<author title="Editor">
    <mail link="swift@gentoo.org">Sven Vermeulen</mail>
</author>
<author title="翻訳">
    <mail link="s00t206@stmail.eng.kagawa-u.ac.jp">石井博文</mail>
</author>

<license/>

<abstract>
このガイドではGentooを使ってLTSPサーバを構築する方法を解説します。
</abstract>
<version>1.3</version>
<date>December 11, 2003</date>
<!-- Original revision: 1.5 -->
<chapter>
<title>はじめに</title>
<section>
<title>LTSPとは?</title>
<body>
<p>
LTSPは"Linux Terminal Server Project"の略語で、サーバにインストールすると、多くのワークステーション(シン・クライアントと呼ばれます)に共通した環境を提供できます。
アプリケーションは全てサーバ上で実行されるので、古いPCであってもXTerminalとして使うことができます。
これを使えば、特に、(学校や会社のような)ログインするそれぞれのコンピュータで同じワークスペースを用意する必要がある環境におけるコストや管理の手間を減らすことができます。
</p>
</body>
</section>
</chapter>
<chapter>
<title>インストール</title>
<section>
<title>予備知識</title>
<body>
<p>
このドキュメントでは、サーバのIPアドレスが192.168.0.254、ドメインがyourdomain.com、ネットワークが192.168.0.0/24であると仮定して解説します。
</p>
</body>
</section>
<section>
<title>インストール</title>
<body>

<p>
まずはじめに、きちんと稼働しているGentooシステムが必要です。<uri
link="http://www.gentoo.org/doc">Gentooのドキュメント一覧</uri>からお使いのハードウェアのアーキテクチャに合ったインストール手引書を探して読んでおいてください。
</p>

<p>
では、簡単な作業から始めましょう。ltspのコアとなるユーティリティをインストールします:
</p>

<pre caption="Emerge LTSP">
# <i>emerge ltsp-core</i>
</pre>

<p>
依存関係のあるパッケージとして、次のようなものがインストールされます:
</p>

<ul>
<li><b>XFree</b>: どうしてって?XTerminalsって呼ぶでしょ。 :)</li>
<li><b>DHCP</b>: DHCPは、TCP/IPを使うコンピュータの設定を自動的に行うためのプロトコルで、LTSPでは各ワークステーションにIPアドレスを割り当てるのに使います。</li>
<li><b>NFS</b>: NFSはネットワークを介してハードディスクにアクセスするためのプロトコルです。LTSPではワークステーション用の基本システムをマウントするために使います。</li>
<li><b>TFTP</b>: TFTPは簡単なファイル送受信プロトコルです。LTSPではワークステーションにカーネルを送信するために使います。</li>
<li><b>XINETD</b>: xinetdはinetdに代わる、強力で細かな機能を持ったデーモンで、LTSPにおいてTFTPを開始させるために使います。</li>
</ul>

<note>
もしもUSE変数にkdeやgnomeが指定してあれば、完全なKDE/GNOMEシステムもインストールされます。
</note>

</body>
</section>
</chapter>
<chapter>
<title>設定</title>
<body>

<p>
emergeが終ったら、全てのサービスを設定しなければなりません:
</p>

</body>
<section>
<title>システムロガー</title>
<body>

<p>
問題を簡単に分析するためには、システムロガーをリモート接続を受け付けられるように設定しておかなければなりません。設定方法については、お使いのシステムロガーのドキュメントをお読みください。
</p>

</body>
</section>
<section>
<title>NFS</title>
<body>

<p>
次に行う作業は、<path>/etc/exports</path>の編集です。ここでは、ワークステーションがルートファイルシステムをマウントできるようにします。最低限、2行程度は記述する必要があるでしょう:
</p>

<pre caption="/etc/exports">
/opt/ltsp/i386             192.168.0.0/255.255.255.0(ro,no_root_squash,async)
/var/opt/ltsp/swapfiles    192.168.0.0/255.255.255.0(rw,no_root_squash,async)
</pre>

<note>
ネットワーク/ネットマスクは、環境に応じて変更しなければなりません。
</note>

<p>
では、NFSを起動しましょう。
</p>

<pre caption="NFSの起動">
# <i>rc-update add nfs default</i>
# <i>/etc/init.d/nfs start</i>
</pre>

</body>
</section>

<section>
<title>xinetd/TFTP</title>
<body>

<p>
TFTPはそのままでは動かないので、<path>/etc/xinetd.d/tftp</path>を編集して<c>disable=yes</c>となっているところを<c>disable=no</c>にしてください。そして、xinetdを起動します。
</p>

<pre caption="xinetdを起動">
# <i>rc-update add xinetd default</i>
# <i>/etc/init.d/xinetd start</i>
</pre>

</body>
</section>
<section>
<title>名前解決</title>
<body>

<p>
ワークステーションから全てのリソースにアクセスできるようにするためには、正しく名前解決が行えなければなりません。これを行う方法はいくつかあります。ひとつはローカルネットワークにDNSサーバを設置する方法で、もう一つは(もっと単純に)、全てのシステムに同一の<path>/etc/hosts</path> を設定する方法です。今回は後者の方法でやっていくことにします。
</p>

<p>
全てのワークステーションが <path>/etc/hosts</path> に列挙されていなければなりません、次の例を御覧ください:
</p> 

<pre caption="/etc/hosts">
127.0.0.1        localhost
192.168.0.254    server      server.yourdomain.com
192.168.0.1      ws-1        ws-1.yourdomain.com
</pre>

</body>
</section>
<section>
<title>DHCPの設定</title>
<body>

<p>
これは私が提案する方法の中で一番面倒なもので、DHCPの設定(<path>/etc/dhcp/dhcpd.conf</path>)を正しく作成しなければなりません。例としては次のようになります:
</p>

<pre caption = "dhcpd.conf">
<codenote>一般的な設定など</codenote>
default-lease-time            21600;
max-lease-time                21600;
use-host-decl-names           on;
ddns-update-style             ad-hoc;

<codenote>BOOTPの設定</codenote>
allow booting;
allow bootp;

<codenote>ネットワークの設定</codenote>
option subnet-mask            255.255.255.0;
option broadcast-address      192.168.0.255;
option routers                192.168.0.254;
option domain-name-servers    192.168.0.254;
option log-servers            192.168.0.254;
option domain-name            "yourdomain.com";

<codenote>LTSPのパスを設定</codenote>
option root-path              "192.168.0.254:/opt/ltsp/i386";
filename                      "/lts/vmlinuz-2.4.19-ltsp-1";

<codenote>ワークステーションでISAのNICを使っている時には、下の行のコメントを外して、ドライバとIOの設定を変更してください。</codenote>

#option option-128 code 128 = string;
#option option-129 code 129 = text;
#option option-128 e4:45:74:68:00:00;
#option option-129 "NIC=ne IO=0x300";

shared-network WORKSTATIONS {
  subnet 192.168.0.0 netmask 255.255.255.0 {
    <codenote>ワークステーションにダイナミックIPアドレスを割り当てる</codenote>
    range dynamic-bootp 192.168.1.1 192.168.1.16;
    <codenote>PXEブートするワークステーション用の設定</codenote>
    #host ws001 {
    #  hardware ethernet     00:E0:06:E8:00:84;
    #  fixed-address         192.168.0.1;
    #}
  }
}
</pre>

<p>
ワークステーションがPXEをサポートしている場合は、上で<e>host ws001</e>(コメントを外すのを忘れないようにしてください)としているように、それぞれのワークステーションを列挙してください。また、これらにはダイナミックレンジでIPアドレスを割り当てないようにしてください。そうしないと、同時に複数のワークステーションが同じIPアドレスを取得してしまうことがあります。(これはトラブルの原因になります。)
</p>

<p>
この作業に関するもっと詳しい情報については、DHCPの公式な手引を御覧ください:
<uri>http://www.dhcp-handbook.com/</uri>
</p>

<p>
では、NFSとxinetdを起動した時のようにDHCPを起動してみましょう:
</p>

<pre caption="xinetdの起動">
# <i>rc-update add dhcp default</i>
# <i>/etc/init.d/dhcp start</i>
</pre>

<note>
注意: DHCPを動作させるためには、カーネルの設定でCONFIG_PACKETとCONFIG_FILTERを有効にしておく必要があります。
</note>

</body>
</section>

<section>
<title>LTSPの設定</title>
<body>

<p>
ワークステーションを設定するための項目は数多くあります。<path>/opt/ltsp/i386/etc/lts.conf</path>に関する完全な解説については、<uri>http://www.ltsp.org/documentation/ltsp-3.0-4-en.html#AEN903</uri>を御覧ください。
</p>

</body>
</section>

<section>
<title>ディスプレイ・マネージャ</title>
<body>

<p>
次に、リモート接続も受け付けるようにディスプレイマネージャの設定を変更しなければなりません。
</p>

<p>
まず、<path>Xaccess</path>というファイルを編集します。次の行のコメントを外してください:
</p>

<pre caption="Xaccess">
#*                   #any host can get a login window
</pre>

<p>
それでは、お使いのディスプレイマネージャの設定を変更してください:
</p>

<p>
<b>XDM</b>: <path>/etc/X11/xdm/xdm-config</path>にある<c>DisplayManager.requestPort: 0</c>の部分をコメントアウトしてください。
</p>

<p>
<b>KDM</b>: <path>/usr/kde/3.1/share/config/kdm/kdmrc</path>の中から<c>[Xdmcp]</c>セクションを探して、<c>Enable = false</c>となっているものを<c>Enable = true</c>に変更してください。
</p>

<p>
<b>GDM</b>: <path>/etc/X11/gdm/gdm.conf</path>の中から<c>[xdmcp]</c>セクションを探して、<c>Enable = false</c>となっているものを<c>Enable = true</c>に変更してください。
</p>

<p>
では、ディスプレイマネージャを起動しましょう:
</p>

<pre caption="xdmの起動">
# <i>rc-update add xdm default</i>
# <i>/etc/init.d/xdm start</i>
</pre>

<warn>
現在、XDMとGDMには問題があるようです。この問題を解決するため、筆者はKDMを使っています。
</warn>

</body>
</section>

<section>
<title>起動用フロッピーの作成</title>
<body>

<p>
ワークステーションがPXEブートをサポートしていなければ、起動用フロッピーを作らなければなりません。これはワークステーションを起動するために必要です。<uri>http://www.rom-o-matic.net/5.0.9/</uri>を開いて、お使いのNICを選択して<e>Get ROM</e>を押し、イメージをフロッピーに書き込んでください:
</p>

<pre caption="フロッピーにイメージを書き込む">
# <i>cat nicfile.lzdsk > /dev/fd0</i>
</pre>

</body>
</section>
</chapter>

<chapter>
<title>トラブルシューティング</title>
<body>

<p>
トラブルの原因というのはたくさんあるものですが、それを解決する手がかりになる資料も結構あるものなんですよ:
</p>

<ul>
<li>公式ドキュメント: 
<uri>http://www.ltsp.org/documentation/</uri>、特に、トラブルシューティングのセクションなど。</li>
<li>GentooのIRCチャンネル: irc.freenode.org #gentoo</li>
<li>LTSPのIRCチャンネル: irc.freenode.org #ltsp</li>
<li>LTSPのメーリングリスト <uri>http://ltsp.org/mailinglists.php</uri> 
などは役立つ情報の宝庫です。</li>
</ul>
</body>
</chapter>

<chapter>
<title>FAQ</title>
<body>
<p>
<b>Q:</b>私のワークステーションはCPUにPentium IIを使っていますが、サーバの方は<c>march=athlon-xp</c>でコンパイルしています。これでも動きますか?
</p>

<p>
<b>A:</b>大丈夫です、だってアプリケーションは全部サーバ上で動くんですから。
</p>

<p>
<b>Q:</b>サーバには、どのCPU、どれくらいのRAM容量が必要ですか?
</p>

<p>
<b>A:</b><uri>http://ltsp.org/documentation/server_suggestions.html</uri> に、提案も含めて良い資料があります。
</p>

<p>
<b>Q:</b>PXEの資料について、もっと詳しく情報などはありますか??
</p>

<p>
<b>A:</b>はい。<uri>http://ltsp.org/documentation/eproms.txt</uri> <uri>http://ltsp.org/documentation/pxe.howto.html</uri>を御覧ください。
</p>

<p>
<b>Q:</b>ワークステーションで、3Dアクセラレーションを使ったソフトウェアは動きますか?
</p>

<p>
<b>A:</b>NVidiaのカードを使っているのなら<uri>http://ltsp.org/documentation/nvidia.txt</uri>を御覧ください。
</p>

<p>
<b>Q:</b>アプリケーションによってはフォントが変になります。どうしたらいいでしょうか?
</p>

<p>
<b>A:</b>
Xフォントサーバの設定が必要です。<c>USE_XFS=Y</c><path>lts.conf</path>に追加して、<path>/etc/X11/fs/config</path>を編集し、<c>no-listen: tcp</c>となっている場所をコメントアウトします。そして、<path>/etc/conf.d/xfs</path>を開いて<c>XFS_PORT="-1"</c>となっている場所を<c>XFS_PORT="7100"</c>としてください。
最後に<c>/etc/init.d/xfs start</c>でXFSを起動します。
</p>

<p>
<b>Q: </b> ワークステーションに付属しているサウンドカードはどうやって使えばよいのでしょうか?
</p>

<p>
<b>A: </b> Gentooにはltsp-soundというパッケージがあります。詳細は付属の<path>README</path>というファイルをご覧ください。
</p>

</body>
</chapter>

<chapter>
<title>用語集</title>
<body>

<p>
<b><a href="http://www.ltsp.org">LTSP</a></b>
"LTSPを使えば、簡単な方法で、GNU/Linuxサーバ上で安価なワークステーションによって、グラフィカル、あるいはキャラクタベースのターミナルを使えるようにできます。"
</p>

<p>
<b><a href="http://www.webopedia.com/TERM/P/PXE.html">PXE</a></b>
"Pre-boot Execution Environmentの略称で、ピクシー(訳注: 原文ではpixie)と呼びます。PXEはIntelのWfMという仕様のひとつで、ローカルディスク上のOSを使う前にネットワーク上のサーバを使ってワークステーションを起動する技術です。PXEが使えるワークステーションでは、電源が切れていてもネットワークとの接続を維持するジャンパを使ってNICからLANに接続します。"
</p>

</body>
</chapter>
</guide>